家の中で羽アリを見つけた場合、まず確認すべきは「シロアリかクロアリか」です。触角・羽・胴体の3点を見れば、おおよその判別はできます。クロアリであれば緊急対応は不要ですが、シロアリの特徴に当てはまる場合は早めの確認が必要です。
この記事では、見分けポイントの比較表、発見後のNG行動と正しい初動対応、専門家を呼ぶかどうかの判断基準を整理しています。
シロアリとクロアリの羽アリ、3つの見分けポイント【比較表】

羽アリを見かけたとき、色だけで判断するのは難しい場合があります。以下の3点を確認してください。
| クロアリ | ![]() | ①触角:くの字型 ②羽:前羽は大きく後羽は小さい(羽が取れにくい) ③胴:腹部がくびれている |
|---|---|---|
| シロアリ | ![]() | ①触角:じゅず状でまっすぐ ②羽:前後の羽は同じ大きさ(羽がすぐ取れる) ③胴:くびれがない(寸胴) |
これはシロアリ?3ステップで確認する

- 触角を見る:真っすぐでじゅず状 → シロアリの可能性
- 羽の大きさを見る:4枚とも同じサイズ → シロアリの可能性
- 胴体を見る:くびれがない(寸胴) → シロアリの可能性
3点すべて該当する場合、シロアリの羽アリである可能性が高いです。色(黒っぽい・茶色)だけでは判別できません。
色や体の大きさでの詳しい判別方法は、黒い羽アリはシロアリ?色・形・時期で見分けるチェックポイントで解説しています。
家の中で見つけたら何をする?初動対応とNG行動

羽アリが発生した場合、焦って以下のような行動を取ると逆効果です。
NG行動
- 発生箇所に熱湯をかける
- 殺虫スプレーで散らす
- 羽だけ拾って捨てる
正しい初動対応
- 羽アリの写真を撮る
- 羽の抜け殻の場所を確認
- 出入口や発生時間をメモ
- 必要に応じて専門業者に相談する
やってはいけない行動の詳細は、羽アリを見かけたらやってはいけないNG行動5選にまとめています。
市販スプレーでの対処と限界

羽アリに向けて殺虫剤を噴霧しないでください。スプレーを使うと、その場にいる羽アリが室内各所に散らばり、被害の範囲が広がるおそれがあります。
また、スプレーで倒せるのは飛んでいる個体だけです。巣に残った働きアリや女王アリには届かないため、木材の食害は止まりません。「処置した」という安心感から専門家への相談が遅れると、状況がさらに悪化するリスクがあります。
羽アリを見つけたときは、スプレーを使わずに写真と発生場所を記録し、専門業者に相談してください。駆除費用の相場については羽アリ駆除の費用はいくら?業者と市販品のコスパ徹底比較を参考にしてください。
専門家を呼ぶべき?自分で判断できる3つの基準

「1匹しか見ていないから大丈夫」と思う方も多いですが、羽アリは巣の存在を示すサインである場合があります。シロアリによる木材の食害は気づかないまま進行するケースがほとんどで、発見が遅れると床材や柱の交換が必要になる場合もあります。以下の条件に当てはまるときは、早めに確認することをおすすめします。
専門家に相談すべき3つの条件
- 発生場所が床下・浴室の壁際・玄関柱など、木部に近い場所だった
- 翅の抜け殻が複数見つかった(複数個体が出た可能性)
- 同じ場所で2〜3日以上、断続的に出ている
1つでも該当する場合は、建物内部への侵入や繁殖が進んでいる可能性があります。目に見えない場所での状況を確認するには、専門業者による床下点検が確実です。
自分で確認できる範囲
- 発生場所・時間帯・個体数のメモ・写真撮影
- 翅の形状を確認して種類を大まかに絞り込む
- 床下換気口の周囲や浴室壁際の目視確認
点検・相談時に伝えておくと役立つ情報

専門業者に連絡する際は、以下をまとめておくと状況が正確に伝わります。
- 写真:羽アリ本体(翅あり・翅なし両方)、翅の落下場所、床下換気口まわり、浴室壁際・玄関柱の様子
- 発生状況:いつ・どこで・何匹・時間帯(昼か夜か)・同じ場所で繰り返しているか
- 建物情報:築年数、構造(木造・鉄骨など)、過去のシロアリ対策の有無
床下点検では、蟻道(シロアリが移動する泥製の通路)の有無、木部の湿気・食害の状況、基礎周辺の状態を確認します。目視では分からない部分も、専門機材を使って確認できます。
1匹だけ出た場合の判断基準については、羽アリが1匹だけ…でも放置NG?巣の可能性と初動対処で詳しく解説しています。また、建物に症状が出ている場合はシロアリ被害の初期症状も確認してください。
なお、シロアリ被害がある物件の売却や査定への影響については、羽アリが出た家は売れない?不動産売却前にすべき調査で整理しています。
羽アリが出やすい住宅の特徴と現場事例は、地域別・羽アリの出やすい家の特徴と事例紹介でまとめています。
発生時期と種類|今の時期に出たのはどのシロアリ?

シロアリの種類によって、羽アリが出る時期と時間帯が異なります。発生時期と場所を組み合わせると、種類をある程度絞り込めます。
- ヤマトシロアリ:4〜5月頃の午前中〜昼に飛ぶ
- イエシロアリ:6〜7月の夕方〜夜に飛ぶ(灯りに集まる)
- クロアリの羽アリ:6〜8月にかけて日没後に出やすい
シロアリの種類別 発生時期・特徴
| 種類 | 発生時期 | 発生時間帯 | 主な生息地 |
|---|---|---|---|
| ヤマトシロアリ | 4〜5月 | 午前〜昼 | 北海道以外の全国 |
| イエシロアリ | 6〜7月 | 夕方〜夜(灯りに集まる) | 関東以南の沿岸部 |
| アメリカカンザイシロアリ | 8〜10月 | 日中 | 港湾都市・輸入木材使用住宅 |
発生場所の例:床下、浴室の壁際、玄関周辺、木造構造の接合部など。
発生時期から種類を絞り込む詳しい解説は、羽アリの発生時期はいつ?季節・地域別の傾向と警戒サインをご参照ください。ヤマトシロアリの特徴についてはヤマトシロアリの羽アリでまとめています。
夜間に羽アリが出るとき
夜間に灯りに集まる羽アリは、イエシロアリの特徴です。梅雨時期(6〜7月)の夕方以降に大量発生するケースが多く、数十匹〜数百匹が一度に現れることもあります。夜間の大量発生は、建物近くに大規模な巣が存在する兆候の可能性があります。詳しくは夜に出る羽アリは危険?シロアリの兆候を見逃すなをご覧ください。
まとめ|発見後の行動フロー
羽アリの出現は、建物内部の状態を確認するタイミングです。「シロアリかどうか分からない」という段階でも、無料の床下点検で状況を確認できます。
- 見た目を確認する:触角・羽・胴体のくびれで、シロアリかクロアリかを判別する
- 記録を残す:写真撮影・発生場所・時間帯・個体数をメモ
- 判断する:「専門家を呼ぶべき3つの基準」に当てはまるか確認
- 必要に応じて相談:1点でも条件に当てはまる場合は、無料点検を活用する
よくあるQ&A|羽アリに関する疑問
- クロアリの羽アリだった場合は放置してもいいですか?
- クロアリの羽アリは住宅の構造材を食害しないため、緊急の対処は不要です。ただし、屋内に繰り返し出る場合は巣が近くにある可能性があります。同じ場所から続けて出るようであれば、発生源の確認をおすすめします。
- 賃貸住宅で羽アリを見つけた場合はどうすべきですか?
- まず写真と発生状況をまとめて、管理会社または大家に連絡してください。シロアリ対策の責任は建物所有者にあるため、入居者が個人で駆除業者を手配する必要は原則ありません。発生箇所・時間帯・個体数の記録が、管理会社への報告を正確にします。
- 写真だけでシロアリか判断できますか?
- 触角・羽・胴体が写っていれば、ある程度の判別は可能です。ただし、写真の解像度や角度によって判断が難しい場合もあります。当サイト経由の無料点検では、写真をお送りいただくことで簡易確認をお受けしています。
- 調査や見積もりを依頼すると、契約しなければいけませんか?
- いいえ、調査や見積もりだけで契約する必要はありません。当サイト経由なら無料調査のみのご利用も可能ですので、安心してご相談ください。













