シロアリ被害の初期症状とは?駆除の費用や予防対策までプロがまとめて解説

シロアリ被害には初期症状があるのをご存知でしょうか。「建物や家具がシロアリの被害を受け始めた時に現れる兆候」を知らずにいると、シロアリの巣が大きくなって被害範囲が広がったり、駆除や修繕にかかる費用や時間がかかってしまう場合があります。

このコラムでは、代表的なシロアリの初期症状について解説していく他、発見した場合の駆除の費用なども紹介していきます。シロアリ被害を未然に防ぎたい方や、シロアリ被害を最小限に抑えたいと思っている方はぜひ参考にしてください。

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シロアリ被害の代表的な初期症状

シロアリ被害の代表的な初期症状

シロアリの初期症状とは、シロアリによる被害が始まった段階で見られる兆候のことを指します。以下に、代表的な初期症状を紹介します。

蟻道(ぎどう)がある

シロアリは地上から木材に侵入する際に「蟻道」と呼ばれる土や排泄物で作られたトンネルを作ります。床下や外壁に茶色い土のトンネルを見かけたら、ほぼ間違いなく蟻道です。蟻道を放置するとシロアリの活動が広がり、被害がさらに深刻になる可能性が高まります。

家の近くで羽アリを見た

春から夏にかけて、羽のあるシロアリ(羽アリ)が家の中や周辺で大量に発生することがあります。新しい巣を作るために飛び立つ時期であり、シロアリの被害が進行しているサインです。室内で羽アリを見たら、室内で巣を作っている可能性が高いです。

床や壁が浮いている

シロアリは木材を内部から食い荒らすため、フローリングや壁の構造材が弱くなって床や壁が浮いているように見えることがあります。シロアリ被害によって床材の強度が低下すると、歩いたときに柔らかく感じたりギシギシとした異音を立てることがあります。壁の構造材が侵食されている場合は、壁材に細かい亀裂や割れが生じたり、壁材が部分的に浮き上がって湾曲することがあります。

壁紙が浮く・シミがある

シロアリによって壁の内部が侵食されると、壁紙の接着力が低下して部分的に剥がれ始めることがあります。特に湿気がたまりやすい場所や、シロアリが活発に活動している箇所で見られます。また、壁紙に不規則なシミが現れる場合があります。シロアリが原因による壁紙のシミは、壁の下部や角に沿って現れることが多いです。

木材が変色・腐食している

シロアリが木材内部を食い荒らしたり、シロアリの活動に伴う湿気の影響で、木材の表面が黒ずんで変色・腐食することがあります。腐食が進行すると木材が脆くなり、指で押すだけで木材がボロボロに崩れることがあります。シロアリの被害に遭いやすい場所の代表例が玄関で、木造の玄関框はシロアリにとっては格好の獲物になります。

壁や柱を叩くと空洞音がする

木材を軽く叩いた際に、通常の木材とは違って「ボコボコ」「カラカラ」という音が聞こえる場合は、木材の内部がシロアリによって食い荒らされて空洞化しています。表面に薄い層だけが残っている状態のため、木材の表面にわずかな力を加えるだけで崩れてしまうことがあります。外見上は正常に見える場合でも、内部がスカスカになっているため、非常に脆弱です。

基礎や柱の微細な割れている

シロアリが基礎に沿って侵食を進めると、コンクリートの表面に小さな穴や亀裂が生じることがあります。柱の内部が食い荒らされることで細かな割れが現れたり、押すと簡単にへこんでしまったりします。柱や基礎が傾くようになると、建物を支える強度を失っているサインです。シロアリの食害は特に、基礎や柱の下部に現れることが多いです。

ドアや窓が歪んで開閉しずらい

これまでスムーズに開け閉めができていたドアや襖、雨戸などが上手く動かなくなったら、シロアリの存在を疑いましょう。シロアリが原因で床が浮いている場所では、ドアや窓の枠が歪んだり膨らんで、開閉がスムーズに行かなくなることがあります。

壁や柱の中から音がする

シロアリは危険を感じると、仲間に知らせるために「警戒音」を出します。頭を振ったり床を叩いたりして微かな音(タッピング)を発生させます。壁の内部から「カタカタ」と小さな音が続くようであれば、シロアリが活動している可能性があります。

糞のようなものがある

シロアリが木材を食べた後に残す微細な糞が、窓枠や床に堆積することがあります。特にアメリカカンザイという種類のシロアリは、非常に細かい砂のようなフンを残します。頻繁に掃除してもすぐにまた現れる場合はシロアリの存在が疑われます

庭の塀や垣根に食われた跡がある

庭にはシロアリの好物であるセルロースがたくさんあります。木の塀や垣根、杭や切り株などが食害にあっている可能性があります。また地面に接している植木鉢やプランターにもシロアリが生息していることもあります。

断熱材がカビる・劣化している

シロアリは木材だけでなく、発泡スチロールや発泡ウレタン系の断熱建材も侵食します。食害された断熱材内部にカビが発生したり、断熱材の劣化によって冷暖房の効きが損なわれる可能性があります。

これらの初期症状はあくまでも代表的な例です。シロアリの被害を未然に防ぐには、しろあり防除士の資格をもった専門家に相談してください。羽アリや羽をビニール袋で保存しておくと、後日専門家が調査をした時にすぐに判別できるので役立ちます。

シロアリの初期症状を放置するとどうなる?

シロアリの初期症状を放置するとどうなる?

シロアリの初期症状を見過ごしたまま放置すると、以下のような危険性があります。

建物の耐久性が低下する

シロアリは木材を主食とするため、建物の骨組みとなる柱や梁(はり)を内部から食害します。シロアリの食害によって木材が空洞化して強度が大幅に低下します。特に柱や梁が支えている部分が損傷すると、建物全体を支える耐久性が著しく減少して、建物の寿命が短くなる原因となります。

建物の耐震性が低下する

シロアリに食害された建物は、骨組み内部が空洞化しているため、地震時に建物が受ける揺れや衝撃を吸収する能力が大幅に減少します。地震の揺れによって屋根の重さを支えきれなくなり、建物全体が倒壊したり一部が崩壊したりする可能性があります。

家の修繕費が高くなる

シロアリ被害が進行すると、被害箇所が広がって修理費用が増加します。床材だけでなく根太や大引きなどを食害されると、床全体を張り替える必要が生じます。壁内部でシロアリが活動すると、内部の断熱材や電気配線にも影響が出るため、壁を一部解体して修理を行うことになるため、結果的に修繕費が大幅に高くなります。

シロアリ被害で建物の資産価値が低下します

シロアリ被害によって建物に「修繕履歴」が残り、将来の購入希望者に不安を与えて購入価格が下がる可能性があります。またシロアリ被害によって建物の美観が損なわれるので、資産価値を下げる要因となります。シロアリ被害が修繕されていない場合は、建物の買い手や借り手が見つかりにくくなるため、結果的に価格交渉で不利な立場に立たされることがあります。

シロアリ駆除の費用相場

シロアリ駆除の費用は、被害の範囲や使用する駆除方法、建物の構造や地域によって異なりますが、一般的な相場をご紹介します。 シロアリ駆除の費用相場

全国の平均相場

一般財団法人経済調査会による平均的な坪単価(平米単価)をもとに計算すると、1坪あたりの平均単価は10,725円、1平方メートルあたりでは3,250円となっています。30坪(約100平方メートル)の家の場合、シロアリ駆除にかかる費用は以下の通りです。

低い場合: 3,250円 × 100平方メートル = 32万5,000円
高い場合: 10,725円 × 30坪 = 32万1,750円

30坪の家のシロアリ駆除費用例

30坪の家のシロアリ駆除費用は約32万円が平均的な相場となります。シロアリ駆除のより詳しい費用相場は、以下の記事にて画像付きで解説しています。


シロアリ駆除費用の相場を解説!工事料金の内訳と業者選びで失敗しない3つの注意点

シロアリ駆除費用の相場を解説!工事料金の内訳と業者選びで失敗しない3つの注意点
シロアリ駆除をお願いする時に、一番悩むのが費用と業者選び。業者から手渡された見積には、馴染みのない項目だらけ・・・。そこで今回は、シロアリ駆除の費用が適切かどうかを判断するポイントをご紹介します。

シロアリ駆除業者を選ぶポイント

シロアリ駆除業者を選ぶポイント

シロアリ駆除業者を選ぶ時は価格だけでなく、信頼性や技術力、サービス内容などを慎重に確認することが重要です。

調査結果と見積もりが明確

現地で無料調査を行ってくれる業者を選びましょう。実際に床下に潜って目視確認や写真撮影してる業者がおすすめです。駆除方法や薬剤の安全性、アフターケアなどがホームページに記載されていることも重要です。また、不明瞭な追加費用がないことを確認しましょう。

再消毒保証とシロアリ損害保険がある

シロアリ保険とは、シロアリ再発による建物の被害を補償するための保険です。シロアリが再発した場合に保険があると建物修繕費を保険でカバーできるため、大規模な修繕にかかる高額な費用負担の心配がなくなります。一般的に、シロアリによる被害は火災保険や地震保険などの一般的な住宅保険ではカバーされないため、シロアリ保険は特にシロアリ被害に対するリスクをカバーするために設けられています。

認定薬剤を使用して専門資格がある

シロアリの駆除や予防に使用される薬剤には、効果や安全性が確認された認定薬剤があります。シロアリ駆除薬剤の認定は、日本しろあり対策協会や農林水産省などの公的機関によって行われています。また、シロアリ駆除に関する専門資格として、「しろあり防除施工士」「建築物防蟻管理士」「防除作業監督者」などがあります。安全な薬剤の使用方法などに精通したプロフェッショナルを育成するための資格になります。

以下の記事にて詳しく解説しています。


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シロアリ業者の選び方|プロが教える!危ない業者を見抜く10のチェックポイント
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シロアリ被害の初期症状を予防するには

シロアリ被害の初期症状を予防するには

シロアリの被害を予防するためには、以下の対策を実施することで、シロアリが侵入・繁殖しにくい環境を作り、被害を未然に防ぐことができます。

湿気の改善

湿気がシロアリの活動を促進するため、建物内外の湿気をコントロールすることが重要です。湿気がこもりやすい床下や基礎に、床下換気扇を設置したり防湿シートを敷くことで、地面からの湿気が建物内部に侵入するのを防ぐことができます。また、水漏れの修理や庭の排水改善を通じて、湿気が溜まりにくい環境を作ります。

排水対策

庭や建物周辺の排水が悪いと、湿気が溜まりやすくなります。排水溝を定期的に清掃して詰まりを防ぐことで、余分な水分を速やかに排出できます。また、雨樋が詰まると雨水が建物の基礎部分に溜まりやすくなります。雨樋に溜まったゴミや落ち葉などを定期的に掃除して、雨水が適切に排水されるように保ちましょう。

水漏れの修理

水道管や排水管に問題があれば早急に修理しましょう。特に、風呂場やトイレなどの床下は状態が分かりづらく、水漏れによってシロアリを引き寄せる原因になります。また、雨漏りやひび割れがあると、建物内部に湿気がたまりやすくなります。屋根や外壁の定期点検を行い、必要に応じて補修を行うことが重要です。

木材の保護

木材を地面に直接接触させないようにし、防腐・防虫処理を施すことでシロアリの侵入を防ぎます。また、庭の枯れ木や倒木を早めに処理し、シロアリの発生源を取り除くことが効果的です。切り株の放置によるシロアリ被害も増えているので、不要な切り株は、伐採抜根しておきましょう。

定期的なシロアリ点検とメンテナンス

専門業者による定期的な点検を受けることで、シロアリ被害を早期に発見して対策を講じることができます。自分でも簡易チェックを行い、蟻道や木材の異常を確認することが大切です。

初期症状がひとつでもあれば、迷わずプロに相談しよう

今回は「シロアリの初期症状」についてご紹介しました。シロアリ被害の見分け方や駆除費用について解説しましたが、シロアリ対策で何より大切なことは、定期的な点検とメンテナンスです。ぜひご自身の目でお家を点検してみてください。

初期症状がひとつでも当てはまれば、すでにシロアリ被害が進んでいる可能性もあります。そんなときは、実績豊富なシロアリ駆除の専門家がによる「リムケアの無料現地診断」サービスをご用意しております。お気軽にご相談ください。

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リムケア編集部
記事の監修 石河 健一 日本しろあり対策協会認定「しろあり防除士」

1968年愛知生まれ。一部上場マンション・ハウスメーカーからの転身者という経歴を活かし、「住宅設備を知り尽くした害虫駆除マスター」として大手家電量販店のリフォームセンター業務に従事。シロアリ駆除から水回りの湿気対策まで、床下に特化した工事を多数手がける。

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