ふとした瞬間に目にとまってしまう怖い存在、それが羽アリです。
家の中や外など様々な場所、生活の中で目にしてしまう羽アリですが、実際にどんな害をもたらすのかご存知でしょうか?
実は羽アリには発生しやすい時期があり、大量発生を目撃した人も多いかもしれません。
そして、羽アリは時期以外にも、重要なポイントがあります。
それは、羽アリには種類があり、大きく分けると2種類に分けれます。
2種類とは、シロアリの羽アリと、クロアリの羽アリです。
そして害のある羽アリと、害がない羽アリです。
この2種類の羽アリは、発生しやすい時期が違います。
こんにちは。リムケアで工事担当をしております、シロアリ防除士の石川と申します!
シロアリの羽アリとクロアリの羽アリ、パッとみただけでは素人だと判断がつかないかもしれませんが、実は外見から見分けることができます。
羽アリの時期を知り、シロアリ対策をしっかりとすることで、建物の被害を未然に防ぐことが可能であることを紹介します。

目次
クロアリとシロアリの特徴
みなさんは羽アリと聞くと、どんなアリを思い浮かべますか?
羽アリといっても、クロアリの羽アリと、シロアリの羽アリの2種類がいます。
ひょっとしたら、どちらか一つだけが羽アリであると勘違いをしている人もいるかもしれません。
こで、改めて羽アリはシロアリだけでも、クロアリだけではありません。クロアリでもシロアリでも、羽のついたアリは存在します。
クロアリでもシロアリの羽アリは、発生する時期が違います。
クロアリから紹介します。
1.アシナガアリ
3~8mmくらいの大きさの羽アリで、その名前のとおり足がとても長いのが特徴的です。森、石の下など比較的湿度の高い場所で生息しています。
2.クロオオアリ
7~12mmくらいの大きさの羽アリで、真っ黒な色が特徴です。乾燥した場所を好みます。
3.クロヤマアリ
4~6mmくらいの大きさの羽アリで、灰褐色です。実は住宅街や町中で頻繁に目撃されています。ある意味で日常でみかけやすいアリです。
4.ヒメアリ
2~2.5mmくらいの大きさの羽アリで、赤褐色をしています。小さいので網戸をかいくぐって侵入する可能性の高いアリです。また暖かい場所が大好きです。
5.サクラアリ
1~1.5mm程度ですが、ヒメアリよりも小さく、大量に発生することが多く、見た目の印象がかなり悪いアリになります。
6.トビイロケアリ
3.5~4.5mmくらいの大きさの羽アリで、黒褐色です。特徴としてはアブラムシの後ろに張り付いて、アブラムシが出す汁を食べています。そのためアブラムシが生息している植物の周辺に多く発生することが多いです。
以上がよく見かけることのある羽アリ(クロアリ)です。
次に、シロアリの羽アリについて紹介します。
シロアリの種類も多いですが、ここでは実際に被害にあいやすいシロアリを紹介します。生息は全国に広がっており、どこでも被害にあう可能性が高いです。
気をつけて欲しいことは、シロアリというから白いかと思いがちですが、実はそうではないということです。
1.ヤマトシロアリ
ヤマトシロアリの羽アリは、黒色をしています。
2.イエシロアリ
イエシロアリの羽アリのは、茶褐色をしています。
3.アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリの羽アリは、赤褐色をしてます。その名の通りアメリカ由来で輸入物の家具などから侵入する場合もあります。比較的被害はまだ少ないですが、今後増えていくと予想されています。
以上が、代表的なシロアリとクロアリの羽アリです。
外見の特徴は素人にはなかなか、見分けがつかないかもしれませんが、簡単に見分けられるポイントはあるのです。それを次にで説明します。
シロアリとクロアリの違い
羽アリの種類によって、害の有無が異なります。シロアリは家屋に害があります。しかし、どちらも不快に感じてしまう点については一緒です。
そこでシロアリと、クロアリの特徴の違いを解説します。
まぎらわしさであふれますが、しっかり見ればわかります。まず重要なのが「形」です。そしてもう一つが、それは「色」です。
1.形の違い
どこの形がポイントかというと、「頭」です。シロアリの羽アリの特徴は、大きな頭で、体型はずんぐりとしていて、くびれがなく寸胴です。
一方、クロアリの羽アリは、はっきりとしたくびれがあります。
2.羽の違い
次の特徴のち外は、羽です。
シロアリの羽アリは、前後の羽は同じ大きさです。しかしクロアリの羽アリは、前の羽が大きく後ろの羽は小さいです。
この2つ参考にし、シロアリの羽アリかどうか区別できます。
羽アリがでやすい時期
の発生しやすい時期は種類によって異なりますが、クロアリの場合は、始まりはだいたい梅雨の時期から11月の間になります。
クロアリの場合だと、害はほとんどありませんが小さい姿で無数に飛び立つ姿は脅威に感じる人も少なくないですね。
クロアリの羽アリの時期
- 5~6月 クロオオアリ
- 6~7月 クロヤマアリ
- 6~8月 ヒメアリ
- 7~8月 トビイロケアリ
- 9~11月 サクラアリ
では次は、シロアリの羽アリの時期を紹介します。シロアリは常に羽があるわけではなく一時的です。ではなぜ光や乾燥が苦手のシロアリがわざわざ外へ出ていくのかというと、目的は子孫を増やすためです。
シロアリの羽アリの時期を紹介します。
シロアリの羽アリの時期
- 4~5月 ヤマトシロアリ
- 6~7月 イエシロアリ
- 6~9月 アメリカカンザイシロアリ
ヤマトシロアリ
4月の下旬ごろからヤマトシロアリの羽アリが一声に飛び立ちます。その数は多く、100匹を超えることもあります。この時期は業者へ問い合わせ最も多い種類になります。
イエシロアリ
ヤマトシロアリも発生数の多いシロアリになります。6月ごろに羽アリが家の中に発生したのあればそれはイエシロアリの可能性が高いです。
アメリカカンザイシロアリ
6~9月ですが、屋内の暖房の効いた場所だと一年中羽アリが発生することがあります。
また季節的な他にも、発生する時間帯があります。
- 午前中から日中に活動 ヤマトシロアリ
- 夕方から夜に活動 イエシロアリ
- 日中から夕方に活動 アメリカカンザイシロアリ
普段は表に出てこないシロアリですが、上に記載したような時期と時間の場合、比較的カンタンにシロアリを発見することができます。
ただこの羽アリを発見するということは、これまでシロアリの被害にあっていたということでもあります。
シロアリの羽アリが飛び出すのが、巣作りからおおよそ3年ほど経過してからになります。つまり、少なくとも3年間は被害が生じている可能性があります。
羽アリが出やすい場所
シロアリとクロアリでは、家に対する害の有無が違います。クロアリは家に対して無害です。一方でシロアリは、ご存知の通りです。
そもそもが、シロアリとクロアリでは種類が違う虫になります。クロアリは項目としてはハチの仲間ですが、実はシロアリはゴキブリの仲間なのです。正しくは昆虫綱ゴキブリ目シロアリ科に属します。
そして羽アリが出やすい場所があります。出やすい場所に2種類で、大きな差はないといってもいいです。つまり、発生している場所でシロアリだ、クロアリだ、といえないのです。
もちろん玄関など人の出入りの多い場所や、庭先などに現れることもあります。
また、網戸の隙間からなども侵入してきます。
特に、昆虫は光に寄っていく習性を持っているので、夜間にカーテンを閉めず、そして明かりを付けっぱなしだと知らない間に大量の羽アリが侵入してしまう可能性が高くなります。
クロアリの場合は発生したとしても、害はありません。
しかし、そして大変なのがシロアリの場合です。シロアリの被害は放っておいたらどんどんと進行してしまいます。
シロアリもクロアリもが潜んでいる場所があります。それはというと、隙間になります。2種類のアリで巣を作る場所は違います。しかし両方共隙間から這い出てくるのです。
シロアリの巣は、床下、土の中、木材の奥です。羽アリはそこから空間を求めて出てくるのです。
具体的にどのような場所に出てくるかと紹介します。
- 床板の隙間
- 浴室などタイルの隙間
- 屋根裏、天井や柱
以上がシロアリを見つけやすいポイントです。また湿度の高い場所も好むので、注意を向けて下さい。
羽アリの対策
いろんな隙間から羽アリが発生しました。ではそこから、どうやって羽アリへの対策をとればいいのかを説明させていだきます。
ただし、ここでの対策はあくまでクロアリの羽アリの場合です。
1.掃除機で吸い取る
むやみに殺虫剤を使用すると、羽アリを逃す原因になります。そこで掃除機を使って、一気に吸い取るりましょう。
また「群飛孔」と呼ばれる、羽アリが飛び出してくる穴があります。そこを目掛け掃除機を使うことで効率的に駆除を行うことができます。
2.粘着シートを使う
粘着シートを使い、羽アリをくっつけて駆除する方法もオススメです。ただ、羽アリが粘着面にくっついていくので、見た目の印象が悪いのが欠点です。
簡単な駆除の方法ではありますが、外に出ている羽アリしか駆除ができないので、巣穴の中にいる羽アリについては対策ができないので、根本的な解決にはなりません。
3.殺虫剤
ホームセンターやインターネットでも容易に購入ができる殺虫剤です。手軽で簡単に手に入る殺虫剤は、虫の中でも比較的弱い存在である羽アリ、特にシロアリにとっては効果的に働きます。
しかしシロアリはそんなに甘い存在ではありません。殺虫剤もふりかけると同時に、飛び出して逃げてしまったり、床下や柱の中に潜んでいる羽アリには効果がないので根本的な解決にはなりにくところが欠点になります。
また、空間に散布するタイプの殺虫剤もクロアリの羽アリには有効ですがシロアリの羽アリにはあまり効果は期待できません。
4.夜間にカーテン
羽アリは光に集まる習性があるので、夜間に家の中の光がもれてしまうと網戸もすり抜けて侵入することがあります。
そのため家の明かりがもれないように、しっかりと遮光をすることで侵入を防ぐことができます。
5.木材を腐らせない
羽アリは腐った木材が好物です。つまり、庭などに木材を放置したままにしてしまい、それが腐ってしまうと格好の標的になってしまいます。
6.水気をしっかりとなくす
こちらもシロアリに対しては特に注意が必要です。シロアリは湿度が大好きであることはご説明しました。なのでトイレやお風呂、キッチンなど水気をそのままにしてしまっていたらそこにはシロアリがやってくる可能性が高まります。
また、雨漏りにも気をつけて下さい。湿気に加えて濡れた木材は最もシロアリの好む物になります。
クロアリのよくある対策方法として、置くタイプの餌(殺虫成分)を設置する場合があります。
しかし、これは羽アリには効果がありません。もちろん、地面のとことこと歩くただのアリには効果ばつぐんですが、羽アリは基本的に餌を食べません。
そのため薬剤を持って帰らないため、効果がないので注意してください。
まとめ
羽アリはクロアリとシロアリの2種類です。上にも説明させていただいたとおり、クロアリは家屋に影響を与えることはまずありません。
しかし、もしも発生してしまった羽アリがシロアリだった場合、早急な対策を取る必要があります。
特に季節、時間には注意が必要です。出現しやすい時期に合わせて羽アリをおおよそ特定することも可能です。そいうやってシロなのかクロなのかをはっきりと見極めてあげなければなりません。
とは言え、判断するのは難しいかもしれません。悩んでしまう前に、業者に依頼するのも1つの手になります。
専門の知識で判断してくれて、そしてもしも害があると判明した場合は駆除も行ってくれます。素人では実行に移すことが難しい作業も業者に任せてしまえば、安全に対処してくれますので、有効に活用してください!