家の中や外壁で突然“羽の生えたアリ”を見かけたら要注意。それは、シロアリの羽アリかもしれません。見逃すと住宅の構造を深刻に傷めるリスクがあります。
この記事では、羽アリの見分け方(シロアリとの違い)や発生時期、正しい初動対応、NG行動、駆除方法までを画像付きで徹底解説します。状況に応じて参考にしてください。
羽アリとは?まず押さえるべき基本情報
羽アリとは、アリやシロアリの「繁殖を目的とした成虫」で、巣から飛び出して新しいコロニーを作るために羽を持って出現します。特に春〜夏にかけて大量に発生することがあり、「家の中で見つけた」と驚かれる方も多いです。
- 羽アリ=すべてシロアリではない
- 一般的に、クロアリの羽アリとシロアリの羽アリが存在
- 見た目の違いを正しく理解することが初動の鍵
👉 詳しくはこちら:黒い羽アリはシロアリ?色・形・時期で見分けるチェックポイント
シロアリの羽アリとクロアリの羽アリの見分け方【画像付き】
羽アリの見た目は似ていますが、以下の3点で明確に違いがあります。
クロアリ | ![]() | ①触覚:くの字型 ②羽:前羽は大きく後羽は小さい 羽が取れにくい ③胴:腹部がくびれている |
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シロアリ | ![]() | ①触覚:じゅず状でまっすぐ ②羽:前後の羽は同じ大きさ 羽がすぐ取れる ③胴:くびれがない |
見分けポイント | クロアリ | シロアリ |
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腰のくびれ | あり(ハッキリ) | なし(寸胴) |
触角の形 | 折れ曲がっている | 真っすぐ |
羽の大きさ | 前後で異なる | 4枚とも同じ大きさ |
👉 画像比較はこちら:黒い羽アリはシロアリ?色・形・時期で見分けるチェックポイント
羽アリの発生時期と場所|シロアリなら春~初夏が要注意
羽アリの発生時期は種類によって異なります。
- ヤマトシロアリ:4〜5月頃の午前中〜昼に飛ぶ
- イエシロアリ:6〜7月の夕方〜夜に飛ぶ
- クロアリの羽アリ:6月〜8月にかけて日没後に出やすい
発生場所の例:床下、浴室の壁際、玄関周辺、木造構造の接合部など。
👉 詳しくはこちら:羽アリの発生時期はいつ?季節・地域別の傾向と警戒サイン
羽アリを1匹だけ見つけたけど…放っておいても大丈夫?
「1匹しか見てないから大丈夫」と思うのは危険です。
羽アリは“巣の存在を示すサイン”であることが多く、すでに家の中にシロアリが繁殖している可能性も。
- 巣が近くにあると数日後に大量発生のケースも
- すでに構造材が食害されている恐れあり
👉 対応チェックリストはこちら:羽アリが1匹だけ…でも放置NG?巣の可能性と初動対処
羽アリが家の中に出たときの初動対応とNG行動
羽アリが発生した場合、焦って以下のような行動を取ると逆効果です。
NG行動
- 掃除機で吸い込む
- 殺虫スプレーで散らす
- 羽だけ拾って捨てる
正しい初動対応
- 羽アリの写真を撮る
- 羽の抜け殻の場所を確認
- 出入口や発生時間をメモ
- 専門業者に無料点検を依頼
👉 初動ミスを防ぐ:羽アリを見かけたらやってはいけないNG行動5選
羽アリが夜に出るのはなぜ?ライトに集まるのはシロアリの兆候?
夜間に突然、部屋のライトに羽アリが集まる現象は、イエシロアリの羽アリである可能性があります。とくに湿気の多い梅雨時期に多く、数十匹〜数百匹が一気に出ることも。
👉 夜間のリスクを詳しく解説:夜に出る羽アリは危険?シロアリの兆候を見逃すな
市販スプレーでの羽アリ駆除は本当に効果がある?
羽アリ=巣があるサイン。スプレーで駆除できるのは“飛んでいる個体”のみで、根本解決にはなりません。
- 羽アリ=巣があるサイン
- スプレーで駆除できるのは“飛んでいる個体”のみ
- 巣にアプローチできるのは専門知識と道具を持った業者だけ
👉 比較と費用相場はこちら:羽アリ駆除の費用はいくら?業者と市販品のコスパ徹底比較
羽アリが出た家の売却や査定への影響は?
実は、不動産売買の際、過去にシロアリ被害があったかどうかは告知義務に関わることもあります。
- 買い手が調査会社に依頼するケースも増加
- 羽アリの痕跡があるだけでもマイナス査定の要因に
- 売却前に「シロアリ被害なし証明書」を取得しておくのがおすすめ
👉 詳しくはこちら:羽アリが出た家は売れない?不動産売却前にすべき調査とは
羽アリの出やすい家の特徴とは?現場で見えてきた共通点
施工実績から見えてくる共通点には以下があります。
- 築10年以上の木造住宅
- 水回りの通気が悪い
- 床下の湿気が多い
👉 現場での事例と写真はこちら:地域別・羽アリの出やすい家の特徴と事例紹介【業者の現場から】
まとめ|羽アリを見つけたら“放置しない”が最重要
羽アリは、「今まさにシロアリ被害が始まっているかもしれない」という警告サインです。見た目の見分けだけで判断せず、無料調査や点検サービスを活用することが最も安全です。
- 1匹でも羽アリを見たら、まず専門家に相談
- 写真・発生場所・時間帯を記録しておく
- 自力駆除は応急処置程度と考える
よくあるQ&A|羽アリに関する疑問を専門家が回答
- 羽アリは全部シロアリですか?
- いいえ、羽アリにはシロアリとクロアリの両方が存在します。見た目は似ていますが、生態や被害リスクが大きく異なるため、正確な見分けが必要です。
- 羽アリが1匹だけでも調査を依頼すべきですか?
- 1匹だけでも、すでに巣がある可能性があるため、調査をおすすめします。シロアリは目に見えない場所で進行するため、早期確認が被害を最小限に抑える鍵です。
- 羽アリの発生は自然現象ですか?それとも異常ですか?
- 繁殖活動として自然に起こるものですが、家の中で出た場合は異常と考えてください。発生場所が建物の内部や基礎に近い場合、建物被害につながる恐れがあります。
- 自分でスプレーで対処しても問題ありませんか?
- 飛んでいる羽アリだけなら応急処置は可能ですが、根本的な解決にはなりません。本来の問題は「巣の有無」であり、内部の状況確認が不可欠です。
- 調査や見積もりを依頼すると、契約しなければいけませんか?
- いいえ、調査や見積もりだけで契約する必要はありません。当サイト経由なら無料調査のみのご利用も可能ですので、安心してご相談ください。